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Books一般書・研究書

書籍紹介

9.78476E+12

イギリス文学・イギリス文化

トマス・ハーディの文学と二人の妻
「帝国」「階級」「ジェンダー」「宗教」を問う
著者 土屋 倭子
ヴィクトリア朝の社会的・文化的コンテクストとハーディと二人の妻との関係性から,「帝国」「階級」「ジェンダー」「宗教」などハーディ文学の主題を読み解く。
判型・頁数 四六判・412頁
定価 本体3,500円+税
ISBN 978-4-7553-0403-3
出版年月 2017年10月

[目次]
序 章 トマス・ハーディの文学と二人の妻


第一章 作家ハーディの誕生─最初の妻エマ・ラヴィーニア・ギフォード 
運命の出会い 
「階級」と「ジェンダー」をあぶりだす─『青い瞳』(1873)
ひそやかに挙げられた結婚式 

第二章 農村と都会─ドーセットとロンドン 
「帰郷」の意味を問う─『帰郷』(1878) 
ロンドン生活 
ドーチェスターへ─ウエセックス・ノヴェルズへの道 
エッセイ「ドーセットシャの労働者」(1883) 
新旧世界対立のドラマ─『カースタブリッジの町長』(1886) 

第三章 田舎屋(コテジ)から邸宅へ─マックス・ゲイトに移り住む 
マックス・ゲイトへ 
ダーウィニズムから読む─『森に住む人々』(1887)の世界 
1887年頃の夫妻 

第四章 ヴィクトリア朝の「女」の言説を覆す─『ダーバヴィル家のテス』(1891) 
題名の意味 
「清純な女」とは何か 
「ありのままに」とは─グランディズムとの戦い 
エマの立場─深まる亀裂 

第五章 ヴィクトリア朝の価値観を斬る│『日陰者ジュード』(1896) 
『日陰者ジュード』の背景─ヘニカー夫人との友情 
短編「夢みる女」・合作“The Spectre of the Real”・ヘニカー夫人との関連詩 
『日陰者ジュード』の衝撃─宗教・階級・教育・結婚の諸制度を問い直す 

第六章 小説家から詩人へ 
詩人ハーディの挑戦─『ウエセックス詩集』(1898) 
『ウエセックス詩集』の受容とその後 
エマの不満─「信仰」「階級」「ジェンダー」をめぐって 
エマの反撃─「自分だけの部屋」への道 

第七章 フローレンス・エミリー・ダグデイルの登場 
出会い 
三人それぞれの「皮肉な状況」─『人間状況の風刺』 (1914) 
エマへの挽歌“Poems of 1912–13” ほか

第八章 トマス・ハーディ晩年の成果とフローレンス・ハーディの栄光と苦悩 
トマス・ハーディの反戦詩
ハーディの思想詩─人生の「真の哲学」をもとめて 
フローレンスの栄光と苦悩│タイピスト・秘書・家政婦・看護師そして妻として
『ハーディ伝』の秘密とフローレンスの反撃 348

終 章 トマス・ハーディと二人の妻が遺したもの 

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